NISHIZAWA
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Works 一般住宅
 落柿舎 … ポケットパークを内包した家

■落柿舎 Data
所在地 山形県山形市
構造・規模 RC構造 地上2階 367m2
工期 2003
「色と光」
建て替える前の敷地に大きな柿の木があった。
取り残しの柿の実が、山形の冬景色に唯一の彩を与えていたのが印象的であった。事情により、この柿の大木を伐採せざるをえなくなったが、その彩の記憶を周辺地域に継続させていきたいと思った。
また、この家の前通りは近くにある老人ホームのお年寄り達の散歩道にもなっている。建て替える前にあった家の花壇に時折腰をかけ午後の光を浴びていた光景を思い出す。
計画するにあたり、季節の変化を感じ取りながら、色と光とやわらかい領域の創出が設計の出発点であると思えた。
かつてわが国には<閾>という概念があった。
それは、各々の境界領域を保持しながら異なる領域を<閾>によって共有をはかろうとするものである。

「共壁」
敷地間口いっぱいに幅32mの長大な壁を配した。この壁はまさに<閾>の働きをするもので、私と公を明確に分けながら<共>という中間領域を共有する。これを「共壁」とした。
この共壁は、柿の実の彩の記憶を蘇えらせ、午後の光を受け入れる。そして、近隣の人達や老人ホームのお年寄り達を受け入れる地域に向けた大きな顔の役目もある。軒先に溢れんばかりの花々を表出し、独特なコミュニケはーションを醸成している路地空間が一方にあるが、しかし、この落柿舎の共壁は路地のような密集地ではなく、むしろ時間が静止した空間の伸びやかさのなかにある表出作用ともいえる。



  
▲ポケットパークに連続する光庭
▲光に満ちている回廊
 
▲風景を切り取るダイニングテラスの壁
▲家族用の中庭に面するリビングルーム

この家には、多様な空間が秘められており、子供の世代にまで十分に伝えて行けるものと思ってます。

生活空間の在り方、家の佇まいが自然なかたちで地域に開かれているので、知らない人が何処かの施設と勘違いして中を素通りして行くこともありました。
このようなエピソードを含んだ家を通して、地域貢献して行きたいと考えてます。



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