NISHIZAWA
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Works 一般住宅
 緑段の舎 … 地下を利用した立体的な住まい

■緑段の舎 Data
所在地 東京都目黒区
柿の木坂
構造・規模 RC構造 地下1階 地上3階 513.49m2
工期 1998.4〜1999.1
施工 新発田建設
この住宅は成熟した柿ノ木坂の中でも特に閑雅なおもむきを感じさせる住環境に立地している。
このたび60年の歴史を重ねてきた木造家屋を取り壊して世代交代することになった。設計をするにあたり、旧家屋のもっている伸びやかな佇まいの空間的流れを歴史的継承として新しい建物へのデザインコンセプトにした。
この建物の空間構成は2軸直交の軸線導入によって得られた2つのブロックで成り立っている。2軸の決定は旧家屋が2つの道路によって交叉された角地に建っていたという町並みの残景を図像的に分節させたものである。
街並の構成要素を住宅のスケールに置き替えることによって建築はきわだった個性の主張よりも環境の相対性の中で注意深く認識されることになる。
敷地の関係上特別な庭を持たないこの住宅の2軸をそれぞれアプローチ軸とアトリウム軸に設定した。2軸によって分節化された空間は地域への連続を同時に促進させ、さりげない表情を街並の中に与えることが可能となる。
この住宅はいわゆるワンルームタイプの貸室を有している。通常ともすれば貸室の入口は裏側の侘しい鉄骨階段でアクセスするのが多いが、中央のアトリウム軸にあえて施主と共有させる事により、テナントの入居者としての意識を高揚させることが出来る。人との出合いをこの共有空間で醸成させ、テナントとオーナーの関係を一定の緊張感のもとに置く事ができる。


▲玄関ホールからサロンを見る
▲暖炉のあるサロンから玄関を見る

この家の、のびやかな設計は、住む人を自由に解放してくれます。
設計は、計算されつくし、無駄をはぶいているでしょうが、使うものが工夫できる空間を残しておいてくださっていることに、新しい発見と、新鮮な喜びにうたれます。
美意識の中にチラッとみえる安らぎの空間とでもいいましょうか。とても満足して生活しております。




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